皆さんは「ヒューム管」という製品をご存じでしょうか。ヒューム管は コンクリートで出来た管の一種で、遠心力を巧みに利用して作られています。ヒューム管はそのコストと品質のバランスから、農業用の水を運ぶために、そして 皆さんの使った後の水を処理場まで流すために、とても多くの本数が用いられてきました。今まで出荷されたヒューム管を並べると、なんと地球2周分。これまでも、これからも。ヒューム管は街のくらしを支え続けます。
ヒューム管はオーストラリア人のW.Rヒュームによって1910年に発明されました。この鉄筋コンクリート管は遠心力を使って作られました。新しい時代 の幕開けとして大量生産向けの方法を考案したのはヒューム氏が最初です。このヒューム管の製造方法は1925年に日本に伝わりました。
ヒューム管は1950年(昭和25年)にJIS A 5303として制定され、現在はJIS A 5372 推奨仕様C-1として標準化されています。
ヒューム管は、主に下水道事業と灌漑事業に使用されます。
ヒューム管は次のような利点があります。
日本にヒューム管の製造技術が伝わり、実用化されてから一世紀近くが経過しました。この間ヒューム管は耐久性のある経済的なパイプとして下水道、灌漑、一般 土木、宅地造成などを中心に様々な分野で活用されてきました。特に下水道においては主要管材として数多く利用され、わが国の下水道の発展に大きく貢献しています。